「わこつ」とは何？意味や定義を紹介
「わこつ」とは「枠取りお疲れ様」という意味のネットスラングです。
「枠取り」とはニコニコ生放送で放送枠を予約する行為を指し、
それに成功した放送者に対して視聴者が祝福や感謝の意を示す言葉です 。
「わこつ」は「枠取りお疲れ様」の略語であり、発音しやすくするために「お」を省略したものです 。
「わこつ」はニコニコ生放送だけでなく、
ツイキャスやYouTubeなど他の配信サービスでも使われるようになりました 。
この言葉はネット文化の一部として定着していますが、
最近では死語と呼ばれることもあります。
「わこつ」の由来や歴史を振り返る
「わこつ」が初めて使われたのは2007年頃であり、
ニコニコ動画の派生サービスであるニコニコ生放送が開始された時期と重なります 。
ニコニコ生放送では放送枠が限られており、枠取りには競争が激しかったため、
「わこつ」という言葉は放送者への労いや敬意の表現として使われていました 。
しかし、時代や文化の変遷に伴って、「わこつ」は使われ方や意味合いが変化してきました。
「わこつ」は死語になったのか？現在の状況や変化を分析する
「わこつ」が死語と呼ばれるようになった理由は、
主に以下の3点であると考えられます。
①枠取りの難易度が低下したこと
②ニコニコ生放送の人気が減少したこと
③新しいスラングや表現が登場したこと
①枠取りの難易度が低下したこと
ニコニコ生放送では2010年に有料会員制度が導入されたことで、枠取りの競争が緩和されました。
また、他の配信サービスでは枠取りの必要性がないものも多くありました。
そのため、「わこつ」は必要性や価値が低下したと感じられるようになりました 。
②ニコニコ生放送の人気が減少したこと
「わこつ」はニコニコ生放送の代表的な文化として認知されていましたが、
ニコニコ生放送自体の人気が減少しました。
これは、YouTubeやツイキャスなどの競合サービスの台頭や、
動画や音楽などのコンテンツの多様化や高品質化に対応できなかったことが原因とされています。
ニコニコ生放送のユーザー数や視聴時間が減少するにつれて、
「わこつ」を使う機会や場所も減っていきました。
③新しいスラングや表現が登場したこと
「わこつ」はネット文化の一部として定着していましたが、
時代や文化の変遷に伴って、新しいスラングや表現が登場しました。
例えば、「おつかれさまです」「お疲れ様でした」「おつ」「お疲れ」「お疲れさん」「お疲れさま」「お疲れ様です」など、
「わこつ」と同じように放送者へのあいさつとして使われる言葉は多数あります 。
また、「草」「草生える」「草不可避」「w」「www」など、
「わこつ」と同じように発音しやすくするために省略された言葉も多数あります 。
これらの新しいスラングや表現は、
「わこつ」よりも流行ったり、広まったり、受け入れられたりしました。
ニコ生で使われる他のネットスラング
| ニコ生で使われる言葉 | 意味 |
|---|---|
| コテハン | コメントにハンドルネーム（ニックネーム）を付けること。 コテハンを付けると、放送者や他の視聴者とのコミュニケーションがしやすくなる。 コテハンは「設定」から変更できる。 |
| アンケ | 放送者が視聴者に質問を投げかける機能。 アンケは「アンケート」の略語であり、選択肢を用意して投票形式で回答を募ることができる。 アンケは「配信者メニュー」から作成できる。 |
| タイムシフト | 放送終了後にも視聴できる機能。 タイムシフトは「録画」の意味であり、放送中に「予約する」ボタンを押すと、放送終了後にもコメント付きで視聴できる。 タイムシフトは有料会員になると無制限に利用できる。 |
| 枠取り | 放送枠を予約する行為。 枠取りは「枠取りお疲れ様」という意味のスラング「わこつ」の由来でもある。 枠取りは「配信者メニュー」から行える。 |
| 枠伸ばし | 放送時間を延長する行為。 枠伸ばしは「枠伸ばしお疲れ様」という意味のスラング「わこつべ」の由来でもある。 枠伸ばしは「配信者メニュー」から行える。 |
| コミュ | 放送者が作成するコミュニティのこと。 コミュは「コミュニティ」の略語であり、放送者のプロフィールや過去の放送、ファンや仲間との交流などができる。 コミュは「配信者メニュー」から作成できる。 |
| コミュ限 | コミュニティ限定放送のこと。 コミュ限は「コミュニティ限定」の略語であり、放送者が自分のコミュニティに所属する視聴者だけに見せる放送だ。 コミュ限は「配信者メニュー」から設定できる。 |
| 草 | 笑いを表す言葉。 草は「笑う」という意味のスラング「w」を連続して書くと草に見えることから生まれた言葉だ。 草は「草生える」「草不可避」「草原」「草刈り場」などとも言う |
死語となったネットスラング
| 死語となったネットスラング | 意味 | 由来 |
|---|---|---|
| 今北産業（イマキタサンギョウ） | このスレッドに今来たばかりの俺に三行で説明してくれ | 「今来た三行」という漢字の当て字 |
| 香具師（ヤシ） | あいつや奴といった意味 | 祭りなどで屋台を出す人という意味の「香具師」から、「ヤシ」⇒「ヤツ」となったもの |
| もちつけ（モチツケ） | 落ち着けと打ちたいところを慌ててもちつけと打ったのが始まりといわれる | 落ち着けと打ち間違えたもの |
| ﾉｼ（読みなし） | 手を振る動作を表した顔文字で、バイバイやまたねなどお別れをする場面で使われる | 手を振る動作を表した顔文字 |
| 安価（アンカ） | ネット掲示板の返信を指す「アンカー」を当て字にしたスラング | 「アンカー」を当て字にしたもの |
| ネ申（カミ） | 神という意味で、最高や素晴らしいという感嘆を表すスラング | 文字の幅を大きくして強調するために、「ネ」と「申」を組み合わせた表記になっています。 |
| キボンヌ（キボンヌ） | 何かを希望する、請い願う意味で使われるスラング | 2000年のシドニーオリンピックに出場していた金沢イボンヌ選手の名前をもじった言葉 |
| 逝ってよし（イッテヨシ） | どこかへ行ってくれという意味で使われるスラング | 1990年代前半のサンテFXのCMにおいて、織田裕二が目薬を差して「キター！」と絶叫したことから生まれた言葉 |
| ～なう（～ナウ） | 今～をしているという意味で使われるスラング | 英語で「今」を意味する「now」からきている |
| キター！ （キター） | 何かが出現・登場・発生した際の驚き・期待などを強調する表現 | アスキーアートのひとつである「キタ━━━━ (゜∀゜)━━━━ッ!!」の省略形 |
「わこつ」は死語になったのか？まとめ
以上のように、「わこつ」は死語と呼ばれるようになった理由は、
枠取りの難易度が低下したこと、
ニコニコ生放送の人気が減少したこと、
新しいスラングや表現が登場したことなどによるものです。
しかし、「わこつ」が完全に消え去ったわけではありません。
一部のユーザーやコミュニティでは今でも使われており、その背景や歴史には価値があります 。
「わこつ」は時代や文化の変遷に伴って使われ方や意味合いが変化してきた言葉であり、
その過程を知ることで、ネット文化の一面を理解することができるでしょう。
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